2026/06/29

第16回 【睡眠改善7つの原則①】しっかり起きたら、眠くなる 〜起きる時間が眠りを決める〜

こんにちは。ライフパフォーマンスコーチの前田です。
くまスポでは「フィットネスの向こう側」をテーマに、運動・栄養・休養を通じて、魅力的で快適で丈夫な身体、そして人生そのもののパフォーマンスを高めるための情報を発信しています。
このブログでは、睡眠を目的とするのではなく、睡眠やリカバリーを通して、仕事や趣味、家族との時間をより充実させるための考え方や実践法をお届けしています。

今回は、睡眠改善7つの原則の第一回です。

テーマは、
しっかり起きたら、眠くなる
です。

 


「早く寝よう」と思うほど、眠れない

今日は早く寝ようと思って布団に入ったのに、なかなか眠れないということは意外とよくあると思いますが、実はこれは決して珍しいことではありません。
前回までの記事でもお伝えしたように、睡眠は努力して手に入れるものではなく、一日の過ごし方の結果として自然に訪れるものです。

つまり、
眠ることを頑張るのではなく、眠くなる環境と身体状態をつくることが大切です。

 


睡眠圧という仕組み

私たちの身体には、「睡眠圧(すいみんあつ)」という仕組みがあります。

起床後から睡眠圧(アデノシン)が徐々に高まり、夜に自然な眠気が訪れる仕組みを解説したイラスト。

睡眠は「早く寝よう」と頑張ってつくるものではありません。朝からしっかり活動することで睡眠圧が高まり、夜には自然な眠気が訪れます。

簡単に言えば、起きている時間が長くなるほど、眠気が強くなる仕組みです。
朝起きて活動している間、脳の中では「アデノシン」という脳の疲労物質が少しずつ蓄積していきます。
このアデノシンが増えることで、「そろそろ休もう」というサインが脳に送られ、自然な眠気につながります。

つまり、しっかり起きて活動した人ほど、自然と眠くなるということです。

 


「早起き」が先、「早寝」は結果

私たちは子どもの頃から、「早寝早起き」という言葉を聞いて育ちました。
大変馴染みのある言葉であり、もちろん間違いではありませんが、睡眠の仕組みから考えると、順番は少し違います。

朝決まった時間に起きる。
日中を活動的に過ごす。
すると夜には自然な眠気が訪れる。
その結果として早く眠れる。

つまり、
「早起き早寝」
という考え方の方が、身体の仕組みに合っているのです。
https://kumaspo-fit.net/2026/06/14/recovery-life-performance-02/

眠れないから朝ゆっくり寝る。
休日に寝だめをする。
これではなかなか睡眠圧が十分に高まらず、その日の夜も眠りにくくなることがあります。

 


昼寝は悪者ではない(「パワーナップ」のススメ)

ただし、どうしても睡魔に襲われ、パフォーマンスが下がってしまうこともあります。
例えば、昼食後。
後半戦スタートダッシュと行きたいのに、強烈な眠気がやってくる…。

そんな時は、短時間の「お昼寝」をオススメします。よくいただく質問があります。
「昼寝をすると夜眠れなくなりませんか?」

答えは、
昼寝の仕方による」です。

30分以上の長い昼寝はNG。
15〜20分程度の短い昼寝であれば、眠気をリセットし過ぎることなく、午後の集中力や作業効率の改善につながることが知られています。

夕方以降や30〜60分以上の長い昼寝は、睡眠圧を大きく下げてしまい、夜の入眠に影響することがあります。
20分程度にとどめておく事で、睡眠圧の高まりに逆らわないまま、脳の疲れを取り除いてくれるのです。

疲れているから昼寝をするのではなく、高いパフォーマンスを維持するために、夜の睡眠を妨げない範囲で上手に活用する。
これがポイントです。

 


今日からできる小さな一歩

もし睡眠を変えたいと思ったら、寝る時間ではなく、起きる時間を基準に改善していただく事をオススメします。

明日から、休日も含めて起床時間をできるだけ一定にしてみてください。

朝起きたらカーテンを開ける。
太陽の光を浴びる。
少し歩く。
身体を動かす。

それだけでも身体は目覚め、日中に睡眠圧は自然に高まり、夜には「眠ろう」と頑張らなくても、自然な眠気が訪れやすくなります。

睡眠改善の第一歩は、夜ではなく、朝から始まっているのです。

 


次回予告

睡眠改善7つの原則、第2回。

「朝日が体内時計をリセットする」

なぜ朝の光が睡眠改善に欠かせないのでしょうか。
体内時計と光の関係について、日常生活に取り入れやすい形でお話しします。

 


フィットネスの向こう側

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前田 くにひさ
『くまスポ』代表/運動指導者/トレーナー養成講師/睡眠リカバリーコーチ

一般の方から経営者・管理職層まで、幅広い年代の身体と向き合ってきた経験をもとに、「フィットネスの向こう側」を理念として掲げ、運動を通じて仕事や人生を支える身体の在り方を考え、さらにその先にある健康で幸せな人生を追求し、活動しています。