ビジネスパーソン向けのコンディショニングを担当させていただいております、前田です。
今回は、判断力(経営判断)と身体コンディションについてお話しさせていただきます。
もしそう感じているなら、それは意志の弱さや気合不足ではないかもしれません。
実は、経営判断が鈍るとき、身体はすでに“先に”サインを出していることが、近年の研究から少しずつ分かってきています。
まず事実からお伝えします。
疲労と判断力の関係は、様々な研究で実際に調べられてきています。
2020年以降、身体的・精神的な疲労と意思決定の関係を調べた研究が複数発表されています。
例えば、
身体が疲労している状態では「努力を要する選択」を避けやすくなる傾向が報告されています。
これは、脳が「これ以上の負荷は避けたい」と無意識に判断するためと考えられています。
(Nature Communications, 2020)
また、
睡眠不足や長時間労働などによる疲労は、注意力・集中力・反応速度に影響する可能性があることも、CDC(米国疾病予防管理センター)が指摘しています。
ただし重要なのは、疲労が必ず判断力を低下させる、というところまでは 科学的に確定していないという点です。
また研究によっては
「疲労があっても判断の正確性が大きく落ちないケース」
も報告されています。
つまり、
✔ 身体状態は判断に影響する可能性がある
✖ すべての場面で必ず悪影響が出る、とは言えない
これが、2025年時点での正確にちかい調査結果となります。
しかしながら、ビジネスパーソン、特に経営者の皆様にとって経営判断というのは、
・正解がない
・短時間で決めなければならない
・感情のコントロールが求められる
非常に認知負荷の高い作業です。
だからこそ私は、「判断が鈍る=頭の問題」ではなく、身体全体のコンディションを疑う視点を持つことが重要だと考えています。
つまり、「より良い判断ができる環境を整えておく」事は決して不要なものでは無いという事です。そしてその「環境」には「身体的コンディション」も当然含まれます。
これは決して根性論ではなく、合理的なリスクマネジメントと言えます。
•心身の最適化
私は日々の行動指針として、いくつかの項目を掲げているのですが、その一つに、
というものがあります。
これら、
**「良い判断をし続けるための土台」**とも言えます。
感情が荒れているとき、身体が疲れ切っているとき、環境が乱れているとき。
人は無意識に
・判断を先延ばしにしたり
・保守的になりすぎたり
・逆に無謀な決断をしてしまったり
します。
これは性格の問題ではなく、生理的な反応です。
経営者にこそ必要な「心身のマネジメント」。
私は、経営者の方にこそ
「身体を鍛える」より
「身体を最適化する」
という視点を持っていただく事で、よりハイパフォーマンスを引き出す事ができるのではと考えます。
・睡眠の質
・疲労の抜け具合
・呼吸の浅さ
・可動域の低下
・慢性的な張りや痛み
これらはすべて、
**判断力の背景にある“前提条件”**です。
身体が整っていると、感情が安定し、思考がクリアになり、自分軸を保ちやすくなります。
結果として、ブレない判断ができる確率が高まる。
これは、私が現場で多くの経営者を見てきた実感でもあります。
(※これは個人的経験であり、科学的検証ではありません)。
結論:身体は「判断の土台」です。
2025年までの科学的知見から言えることは、次の通りです。
経営とは意思決定の連続です。その意思決定を支えているのは、知識や経験だけではありません。
あなた自身の身体です。
判断を下す際、「脳」で思考を巡らせますが、脳も当然身体の一部分であり、その、大きな括りでの身体のコンディショニングが崩れていてその時々の状況に最適化されていなければ、思考にも少なからず、一定の影響がある事は否めません。
もし最近、
「判断が重い」「決断に迷う」
そんな感覚があるなら、それは、身体からの静かなサインかもしれません。
情報源・参考文献(2025年まで)
次回予告(自然に次へつなぐ)
次回は、
「忙しい経営者ほど運動を“しない方がいい”瞬間がある」
という、少し意外なテーマを扱います。
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前田 くにひさ
『くまスポ』代表/運動指導者/トレーナー養成講師
一般の方から経営者・管理職層まで、幅広い年代の身体と向き合ってきた経験をもとに、
「フィットネスの向こう側」を理念として掲げ、運動を通じて仕事や人生を支える身体の在り方を考え、
さらにその先にある健康で幸せな人生を追求し、活動中。

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